「ABC予想」証明か

マメアサガオ

 未解明の数学の難問「ABC予想」を京都大数理解析研究所望月新一教授(43)が解決した可能性があると、英科学誌ネイチャーが報じた。同教授は8月末、インターネット上に約500ページの論文を発表した。
 ネイチャーによると、ABC予想は二つの異なる整数AとBを足してCになるとき、それぞれの素因数に成り立つ関係を示した理論で、1985年、欧州の2人の数学者が個別に提唱した。解明に約350年かかった「フェルマーの最終定理」も、この理論を使えば容易に解けるという。
 素人の小生にはよく解らないと思うが、一時期「フェルマーの最終定理」に興味を持ったこともあるので読んでみようと思う。
マスコ「望月教授の人柄がいいですね」

{資料}メーソンの定理(Mason's theorem)
互いに素の(つまり、お互いに割り切れない)係数が整数の数式が3つあり、それらをa,b, cと呼ぶ時、もしa + b = cが成り立つ場合には必ず次のことが成り立つ:それぞれの最大次数をM, N, Lとすれば、これらの中で最大の次数は必ずこれら3つの数式をかけ算したabcとしてできる新しい数式の異なる解の個数−1以下になる。
 このa + b = cのa, b, cを素の数式ではなく、素数に焼き直したものが「abc予想」と呼ばれる予想である。
ただし素数の場合、多項式の根(解)はないので、「新しい素数abcを割ることのできる素数の積以下となる」と変える。
例えば、有名なフェルマー予想(今では定理)は、
x^n + y^n = z^n
の場合だから、a = x^n, b = x^n, c = z^nとすればabc予想の範疇に入るわけである。この場合の証明は、n = 3とすると、abc予想と矛盾すると言えばそれで終わり。そのくらい、abc予想は威力があるのである。